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猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)の治療への反応

とある日の妻との会話です

私「(何かを言われて)え~、面倒くさい」
妻「目の前の道路で早く轢かれて来て」
私「……○ねと?」
妻「○ねとは言ってない。ホンットに被害者意識が強いよね」
私「………。」

どうも、毎日が命がけのアルゴ動物病院院長です。
そろそろ暖かくなってくるようですがいかがお過ごしでしょうか?
私は毎日が綱渡り状態です笑

さて、本日は実際のFIPの治療への反応をブログにしたいと思います。

まずは下のエコー写真を見てください

猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)の治療への反応_d0359072_18205937.jpg

写真の中央上部の黒く写っているいる部分が腹水です。(少しだけ膀胱も写っていますが)
そして次が治療して1週間後のエコー写真です。

猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)の治療への反応_d0359072_18205099.jpg

同じ仔の腹部エコーです。
黒く写っていた部分が消失しています。
治療への反応はもちろん個体差がありますが、この仔は治療への反応も早く家では病気になる前と同じくらい元気になったとのことです。

ちなみに治療開始してから3、4日程で大量の尿が出たとのことです。
それと共に膨れていたお腹も、とてもとてもとても羨ましいことにスッキリしたとのことです。
この腹水が消失するのに2か月程掛かった仔もいました。

治療への反応率は約9割です。
しっかりと最後まで治療した方の再発率は、友人とも今データを出し合っていますがおよそ200頭治療して今の所信じられないことに0%です。
治療薬の投与量は色々とデータが出て来ていますが、恐らく他の病院とは結構違う量を投与しています。

今後は再発する仔も出てくるかもしれませんし課題もまだまだ山積みですが、治療を最後までやり切った仔の再発は現時点では無いのでホントにこの病気への希望の光と飼い主様の笑顔が増えました。

by algo0123 | 2023-02-27 19:11